血液検査用顕微鏡ソリューション

血液検査に使用される顕微鏡、関連ソリューション

血液検査、血液観察を目的とする顕微鏡観察法としては、以下のような方法があります。このページではこれらについてご紹介します。

1.生体観察
1)位相差顕微鏡による観察
2)暗視野顕微鏡による観察

2.染色による観察
1)ギムザ(Giemsa)染色による観察
2)その他の染色方法


1.生体観察

血液の生体観察に使用される顕微鏡は、一般的に、1)位相差顕微鏡、2)暗視野顕微鏡が挙げられます。これらの方法は、細胞などの透明な物体を観察することを可能にする方法です。赤血球は大きく、また、赤色に着色していますので通常の明視野顕微鏡で観察できますが、白血球やそれよりも小さい組織はこれらの顕微鏡で観察しやすくなります。

1)位相差顕微による観察

世の中の血液検査用顕微鏡としては、多くの場合に位相差顕微鏡が使用されていると思われます。位相差顕微鏡は照明光の照射方法と対物レンズ内の遮蔽の相互作用により、観察する物体の屈折率差を光の明暗に変換して観察できる、簡単ですが効果の高い方法です。

対物レンズには、「ポジティブ」と「ネガティブ」のタイプがあり、明暗のコントラストのつき方が逆になります(図1参照)。「ポジティブ」型の対物レンズが一般的と思われますが、ご要望に応じて、「ネガティブ」型のものもご用意できます。

血液検査の場合、観察対象として最も小さい「ソマチッド」と呼ばれる血液中のバクテリアは、大きさが数μm程度であり、光学顕微鏡の観察限界に近い大きさです。「ソマチッド」の観察に適した対物レンズは40倍以上が好ましいです。また、このような小さい物体になると、次項の暗視野顕微鏡よりも位相差顕微鏡のほうが観察しやすいように思います。

また、このような小さい物体を観察する際、カメラ映像をモニターに表示して観察することが多いです。個人差もあると思いますが、肉眼での高倍率観察では眼の水晶体の内部のゴミや不均一などが網膜上で見えやすくなり、観察しづらくなります。この点からも、高倍率時にはカメラによるモニター表示での観察がストレスなく、肉眼よりも高倍率に観察できることもあって、快適な観察のためには欠かせません。

当店では、このような血液観察の目的で最適な位相差顕微鏡、カメラをセットにしてご提供しています。

位相差 Plan 40x (positive)

位相差 Plan 100x-oil (positive)

<血液検査に適した位相差顕微鏡+カメラのセット>

【高性能】位相差顕微鏡(UT703-PHT)/HDMIカメラ(FHD-6019)

◆顕微鏡
・顕微鏡本体:UT703シリーズ
・位相差機能:ターレット式コンデンサ型
◆カメラ
・FHD6019シリーズ

【高性能】位相差顕微鏡(UT703-PHS)/HDMIカメラ(FHD-6019)

◆顕微鏡
・顕微鏡本体:UT703シリーズ
・位相差機能:スライド式位相差板をコンデンサのスロットに挿入するタイプ
◆カメラ
・FHD6019シリーズ

【高性能】位相差顕微鏡(UT703-PHT)/大画面液晶付HDMIカメラ

◆顕微鏡
・顕微鏡本体:UT703シリーズ
・位相差機能:ターレット式コンデンサ型
◆液晶モニタ付きHDMIカメラ
・11.6インチ LCD付きカメラ
・13.3インチ LCD付きカメラ

【高性能】位相差顕微鏡(UT703-PHS)/大画面液晶付HDMIカメラ

◆顕微鏡
・顕微鏡本体:UT703シリーズ
・位相差機能:スライド式位相差板をコンデンサのスロットに差し込むタイプ
◆液晶モニタ付きHDMIカメラ
・11.6インチ LCD付きカメラ
・13.3インチ LCD付きカメラ

【高C/P】位相差顕微鏡(UT503-PHS)/HDMIカメラ(FHD-6019)

◆顕微鏡
・顕微鏡本体:UT503シリーズ
・位相差機能:スライド式位相差板をコンデンサのスロットに挿入するタイプ
◆カメラ
・FHD6019シリーズ

【高C/P】位相差顕微鏡(UT703-PHS)/大画面液晶付HDMIカメラ

◆顕微鏡
・顕微鏡本体:UT503シリーズ
・位相差機能:スライド式位相差板をコンデンサのスロットに差し込むタイプ
◆液晶モニタ付きHDMIカメラ
・11.6インチ LCD付きカメラ
・13.3インチ LCD付きカメラ

2)暗視野顕微鏡による観察

血液検査用の顕微鏡として、位相差顕微鏡以外には、暗視野顕微鏡が用いられます。血液検査の目的によっては、暗視野顕微鏡の方を選ばれる場合も多いです。

暗視野顕微鏡の対物レンズは通常の明視野顕微鏡と同じもので(100倍を除く)、光学系に位相差対物レンズのような光路遮蔽が無いために、観察する像自体は、位相差よりもシャープで高コントラストに見ることが出来ます。また、光学系の設計が位相差顕微鏡よりもシンプルですので、位相差顕微鏡よりも低コストです。

但し、100倍の対物レンズに限っては、油浸レンズ専用の暗視野コンデンサと、暗視野専用の対物レンズ(絞り内蔵)が必要となりますので、この場合には、その分、コスト高になってしまいます。

DRY型の対物レンズ(4x, 10x, 40x等)では、通常の暗視野コンデンサ、または、暗視野フィルターだけの使用でOKですので、より簡易で低価格な製品も実現されています。

<血液検査に適した暗視野顕微鏡+カメラのセット>

(只今準備中です)

2.染色による観察

1)ギムザ染色法

(只今準備中です)